当店(酒の阿波屋)の熱きサポーター
芋幸治さんの「芋焼酎研究室」
−−−芋焼酎ファイルPART1−−−


@このたび、芋幸治さんは酒の阿波屋を卒業され、独自でホームページを開設されました。(更新の頻度も上がり、興味ある企画ものも登場。今後の芋幸治さんに期待大です!)
(なお、この酒の阿波屋内のページはまだ暫くはアップしておりますが、おいおい閉鎖の予定です。)
http://www.hicat.ne.jp/home/koji-hon/

芋焼酎ファイルPART1
芋幸治さんの「芋焼酎研究室」HOME 芋焼酎ファイルPART2
芋焼酎ファイル番外編

◆このページに参照している焼酎

11/21「農家の嫁」 11/21「河童草子」 11/21「くじらのボトル新焼酎」

「海からの贈りもの2005」 「蘭・黒麹」 「くじらのボトル綾紫・黒麹」

「おかがいも」 「三五郎」 「阿久根」 「不阿羅王」 「大自然林・屋久の島」 「さつまの海」 「にごり芋・無濾過」

「一升五百文」 「鉄幹・黒」 「黒瀬」 「海王」 「燃島」 「海」 「松露」 「松露うすにごり」 「月の中」

「海童」 「白玉の露」 「魔王」 「蘭」 「磨千貫」 「くじらのボトル」 「くじらのボトル綾紫」 「紫美」 「鉄幹」


11/21

「農家の嫁」炭火焼き芋焼酎
霧島町蒸留所(鹿児島県霧島市)
@飲んだ感想
ポイント:霧島町蒸留所、炭火焼芋使用、かめ壷仕込み
 最近、焼芋焼酎を少し見ることが多くなってきたかと思っていた時に、あの「明るい農村」の霧島町蒸留所から炭火焼芋焼酎という代物が送り出された。一味変わった炭火焼きという演出が妥協を許さない心意気を感じさせる。香りは「黒瀬」のような焼いた芋の皮の香りはなく、濃厚でジューシーささえも感じさせる酸味があり、焼芋という感じよりはノーマルな熟成した芋焼酎といった香りである。
 飲んでみても、「黒瀬」の焼芋の印象があまりに強いためか?「明るいの農村」がビターな風味を持っただけのように感じる。多分、原料は違うが作り方は「明るい農村」と同じにしているのではないか?と勝手な想像をしてしまう。まあ、この酒造の酒はすべてインパクトが強くすばらしいものばかりであるため、この焼酎も例外ではないが、炭火焼で焦げた芋の皮の風味などを想像していただけに、その当たりが物足らなかったのかもしれない。ただ、焼芋は人により焼芋らしさを感じる感覚が違うみたいで、以前飲んだ「鬼火」についてウチの兄貴は「これはホント焼芋の風味が飲んだ後にする・・・」といっていたが、私はそうもは感じなかった。まあ、人によりけり・・・ということで、いつも無責任な評論は今日は終了〜っ!
◆評価
 0〜5までの5段階評価
 弱い                 普通               強い
(0,1−,1,1+,2−,2,2+,3−,3,3+,4−,4,4+,5−,5 )

 甘み:4  芋の香り:5  アルコールの刺激:3  味の深み:5
  果実感:2  濃厚さ:5  芋らしさ:5  芋臭さ:4  総合:5

11/21

「河童草子」焼き芋焼酎
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、焼芋使用
 自分の好きな「鉄幹」の酒造であるオガタマからも焼芋焼酎がついに出た。その名も「河童草子」。焼芋と河童は何か関係があるのだろうか?まあ、美味しければどうでもいいことである。香りは焼芋の皮の香ばしさはないが、焼いたばかりの芋を割った時の熱い黄金色のホクホクとした香りがどっしりと感じられる。香りから濃厚なのだろうとイメージして飲んでみると、あまりのキレの良さにギャップさえも感じる。この焼酎は「晴耕雨読」のような、香り重視型の焼酎であるように思う。味に深みは少ないが、はっきりとした黄色いホクホクとした香りで十分に楽しませてくれる。今回思ったのは、「河童草子」も「農家の嫁」と同じく、ビターな風味がでている。「黒瀬」のときには感じなかったと思うが、これは芋を焼いたら黒麹的な特徴が出てくるのか?(飲むときにその銘柄の下調べは面倒くさいのと、先入観が出てしまうのでほとんどしないため、今回の「黒麹的な特徴」というのも、単純に黒麹で仕込んでいるだけだったするかも・・・。)焼芋のイメージとマッチするので自分の焼芋焼酎のイメージとリンクしやすい。自分の中の焼芋一番はまだ「黒瀬」であるが、自分の焼酎イメージとして根強い飲んだ後の「プハー」っと感を味わえる焼芋はこの一本ではなかろうか?
◆評価
 甘み:4−  芋の香り:5  アルコールの刺激:4  味の深み:2
  果実感:2  濃厚さ:2  芋らしさ:5  芋臭さ:3  総合:4+

11/21

「くじらのボトル新焼酎」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
ポイント:大海酒造
 最近「新焼酎」というネーミングで売り出されるものが多いように思われるが、結局はヌーボー的な位置付けの焼酎ってことなのか?まあ、これまた美味ければ何でも良しということで、深くは考えないようにした。大海酒造ということで、これまた透明感のある焼酎だろうと思いつつ香りを嗅いでみると、意外にもフレッシュでキレの良さそうな芋の香りがしてくる。飲んでみると「透明感」という先入観は一掃され、優しげな芋の風味とその優しげな風味を後押しするかのようなほんのりとした甘味がハーモニーとなりゆったりと味わうことができる。アルコールの刺激感は強いが、これはストレートでのことであって、ロックなどにすると全く感じなくなる。くじらはくじらでもヌーボーは個性的で普通のくじらよりも好きかもしれない。ヌーボーの面白さを教えてもらった一本であった。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:3−  アルコールの刺激:4−  味の深み:3
  果実感:2−  濃厚さ:2  芋らしさ:4−  芋臭さ:3−  総合:4−


「海からの贈りもの2005原酒」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)

@飲んだ感想
ポイント:大海酒造、37度以上38度未満
 原酒をほとんど呑んだことのなかったのに、飲めるときには飲めるものである。「百合 原酒」と同時期に飲めることなり、自分の運にも磨きがかかってきたようだ。しかも、双方ともに頂きモノであるため、焼酎の神に感謝しながら頂くことにした。香りはアルコール度数が高いこともあり、刺激的で爽快な香りがしてくる。重さは感じない。しかし、香りには深みがあり、柑橘系の酸味のある香りもしてくる。飲んでみると「百合 原酒」の時にも感じた舌の上での蒸発するようなトロミが感じられる。ただ、「百合 原酒」は度数が42度以上43度未満であるため、それよりは軽快である。原酒はこれで2本目の経験となるが、今の考えではこの蒸発するようなトロミ感はアルコールと度数による蒸発感と蒸留での濃縮により生み出されるトロミ感であると考えられるため、どの原酒でも感じられるものであると思われる。そのため、この焼酎の特徴は芋臭さを感じさせない酸味のある柑橘系の美味しさを兼ね備えた焼酎なのではないか?と表現したい。ただ、これはストレートの時の表情であり、ロックにするとトロミにふんわり感が出て面白いが、芋の香りが少なくなる。冷えた水で割るとロックと変化がないのでは?と思い、常温の水で7:3で割ると酸味が和らぎ、熟成された芋らしさが表に出てくる。原酒はいろんな飲み方を自分流にできる、遊べる焼酎であると実感した。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:4  アルコールの香り:4-  味の深み:5-
  フルーティー:2  濃厚さ:4  総合:5-


「蘭・黒麹」
黄金酒造(鹿児島県国分市)

@飲んだ感想
ポイント:黄金酒造、芋麹使用
 「蘭」は今まで飲んできた芋焼酎の中でもかなり癖のある焼酎として印象深い。以前「蘭」を飲んだのは芋焼酎駆け出しのころで、あの頃「青臭い」と表現していたものは、現在ではどのように感じるなのだろう?と興味心身といったところで飲むこととなった。香りはやはり「蘭」の特徴とも言うべき、やはり「青臭い」香りがしてくるが、ペコちゃんの飴のような何か懐かしいフルーツ(ペコちゃんのメロン《イメージで実際のペコちゃんメロンの香りは忘れてます。》系の飴の香りにも感じられる。飲んでみ
ると、依然飲んだ「蘭」は慣れるまでに時間がかかったが、今回は様々な焼酎で癖に馴れているためか?かなり飲みやすい。・・・とは言っても馴れていない人にはやはり「青臭い」風味が先立ってしまうのではないだろうか?以前の自分であれば、また「青臭い」と言っていただろうが、今回は違うらしい。久しぶりに使わせてもらうが、まさしくフルーティーである。フルーティーといっても「魔王」のようなチェリーのような感じではなく、先ほども出てきたフルーツ飴のようなフルーティーさである。すばらしいのはこのフルーティーな甘さが黒麹のほろ苦いコクと見事にマッチしている。まるで黒麹に黄麹が混ざっているかのように、ほろ苦いフルーティーとして存在している。好き嫌いは分かれるであろうが、非常に癖のある見事な仕事ぶりの1本であったと思う。
◆評価
 甘み:5  芋の香り:5  アルコールの香り:2  味の深み:5
  果実感:5  濃厚さ:5  総合:5


「おかがいも」
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、“おかがいも”使用

 実はこの焼酎は2回目の注文となる。1回目はまだファイルを作っていなかったため、今回再度飲んでみることにした。オガタマ酒造は芋らしさ(芋臭さ)をうまく引き出した、ドライな焼酎を作るイメージが自分の中にはあるが、この焼酎もその1つと言える。オガタマ酒造ということもあり、「鉄幹」のような辛口感がある。これは飲んだときのアルコール感が喉に少し残る為なのか?個人的にかなり好きである。この「おかがいも」を飲んでいるときには、以前飲んだ「鉄幹」は頭の片隅にしか残っていないため、表現が適切かどうか解らないが、基盤は「鉄幹」で、使用している芋が「おかがいも」という表現が自分的には言いように思われる(あくまで自分的に)。しかし、この「おかがいも」ってほんのり甘くて奥深く、本当にうまい。不思議なのが、今まで飲んだ焼酎の甘みというのは、たいてい舌の先上で感じるのであるが、この「おかがいも」は違った。口の中の奥の方で広がるように甘み・風味を感じるのである。口の中一杯にほのかな甘みが広がるので不思議である。この甘みの中に、芋の皮の風味なのか?少し渋みのあるコクを感じる。 「おかがいも」という芋を存分に楽しませてくれる1本である。

@今回の「つまみ」コーナー
・「金ちゃんラーメン」:ラーメンの塩辛さが良いのか、「おかがいも」の風味を十分に楽しむことができる。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:4  アルコールの香り:4-  味の深み:5-
  フルーティー:2  濃厚さ:4  総合:5-

「三五朗(さんごろう」
黄金酒造(鹿児島県国分市)
@飲んだ感想
ポイント:黄金酒造、「蘭」の芋

 「蘭」とは異なり米麹をつかっているが、この焼酎は「蘭」と同じ芋を使っているらしい。飲んでみると黄金酒造ということで「蘭」を少し思い出させる。ただ、「蘭」は自分的には少し抵抗が強かったが、この「三五郎」はかなり飲みやすい。
 この焼酎はリンゴのような少し酸味のある果実感を感じさせる。「リンゴってそんなわけあるかい!芋やろ!芋!」って思うかもしれないが、何回飲んでも自分的には「リンゴ」の様な風味が感じられる。家内に聞いても「うん、そんな感じ」っと軽く曖昧な返事が!この酸味のある果実のような香りがアルコールの香りと一緒に口の中にゆっくりと広がり何とも言えない充実感がこみ上げてくる。「こりゃ〜エエ〜!!」辛口の果実感のある焼酎といった感じで自分的にはお気に入りの一本となる焼酎であると思う。
◆評価
 甘み:4  芋の香り:4+  アルコールの香り:4  味の深み:4-
  フルーティー:4  濃厚さ:4  総合:5-


「阿久根(あくね)」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、S型麹、黄金千貫

 瓶からは少し酸味のある芋のほのかな香りがしてくる。今までになくスッと馴染んでくる芋の香りである。自分の芋焼酎のイメージは「昔ながら」っていう感じが強かったため、今回「S型麹」使用ということに少し抵抗があった。S型の「エス」って南蛮人の言葉やん!という感じである。しかし飲んでみると、「S型麹ってええネェ〜」って思わず感動。味はアルコール感が強い感じはあるが、とにかく深みがある。どういったら良いのか、芋の「風味」がとても素直に出ている。黒麹であればビター感があったりと、麹によって特色がでてくるが、この「S型麹」って物はどうも癖なくピュアな甘みを醸し出してくれる麹なのだろうと思った。ある意味透明感があるとでも言うのか?この麹が芋にマッチしているのか?本当に純な芋を味わえる感じである。とがったところがなく、しかも深みがある。このような、ほのかな芋の風味に深い甘みを純粋に出せる焼酎は数少ないと思われる。恐るべし「S型麹」!!

@今回の「つまみ」コーナー
・枝豆:焼酎の癖がないため枝豆が勝ってしまう。×
・ポークウインナー:やはりウインナーは焼酎に合いやすいのか、かなり良いように思えたが、「甘み」の中にある芋の「うまみ」的なものが少し感じにくくなるような・・・?
◆評価
 甘み:4+  芋の香り:4-  アルコールの香り:4+  味の深み:5
  フルーティー:2+  濃厚さ:4+  総合:4+


「不阿羅王(ファラオ)」
王手門酒造(宮崎県日南市)
@飲んだ感想
ポイント:王手門酒造、長期古かめ貯蔵

 香りを嗅いだとき、「この香りは!!」という直感。まさしく「魔王」を彷彿させる濃厚でフルーティーな香りが感じられる。「魔王」と香りを比べると、「魔王」は純粋なチェリーのような、またほのかにマスカットのような果実感のあるフルーティー感がある。「ファラオ」は濃厚な重みのある奥の深そうなフルーティーさが感じられる。飲んでみると、フルーティーさが強調された芋臭さの少ない仕上がりとなっている。アルコール感の少し強いためか?喉を通っていくときに少し苦りのような抵抗感が感じられる。「魔王」と比較すると「魔王」は透明感の極まったフルーティーな焼酎であるのに対し、「ファラオ」は少し芋らしさを残したフルーティーな焼酎である。解りやすく言うと、スッと飲めて純粋なフルーティーさを深々と味わって飲みたいのなら「魔王」。少しパンチのあるフルーティーさを感じながら飲みたいのなら「ファラオ」という感じである。でも、この深みのある甘さは癖になりそうな一品である。
 ファラオ原酒は値段が高いため、財布を妻に握られている私にとってはあまり原酒に興味がなかったが、この焼酎だけは原酒を飲んでみたいと思った。いつか飲んでやる!!
 甘み:4  芋の香り:5  アルコールの香り:2  味の深み:4
  フルーティー:5  濃厚さ:5  総合:5


「大自然林・屋久の島」
本棒酒造・屋久島手造り伝承蔵
(鹿児島県屋久島)
@飲んだ感想
ポイント:本坊酒造・屋久島工場、作り:カメ仕込み、昔ながらの木製の道具を使った伝統的製法、宮之浦岳流水を使用

 この香りは「鉄幹」の時にも感じられる独特な芋の香り。この香りからは懐かしい日本家屋の素朴な和の風景を思い浮かべる。今回は「屋久の島」ということもあり、屋久島のしっとりとした環境に生きている屋久杉を連想させる。アルコール感は少し強い感じがあるが、それ以上にこの香りを強く感じる。芋の香りをしっかりと楽しみながら飲むことができる焼酎だと思う。
 飲んでみると、「鉄幹 黒」がすぐに頭に浮かんだ。「鉄幹 黒」と飲み比べたら面白かったかもしれないが、今「鉄幹 黒」が手元にないため、思い出しながら味を比べてみると、「鉄幹 黒」は濃厚ながら喉ごしはキリッと飲めるテキパキした感じ。「屋久の島」は濃厚ながら柔らかく飲めるマイルドな感じである。濃厚なビター感の強い中に甘みを感じることができ、奥深く味わうことができる。とにかく、自分好みのうまい焼酎である。
 今回発見したのが「つまみ」との相性である。いつもは飲むだけで「つまみ」を食べてなかったため解らなかったが、「大自然林」はポークウインナーとの相性が抜群である。前述に「ビター感の強い」と書いたがポークウインナーの後に飲むと、ビター感が軽くなり、その奥にある甘みを強く感じるようになる。しかも、飲んだ後に食べるポークウインナーの味は最高〜!他の焼酎でも言えることかもしれないが、今回新発見であった。一度お試しアレ!(もしかして、当たり前のこと?)
◆評価
 甘み:3+  芋の香り:5  アルコールの香り:3  味の深み:4
  フルーティー:1+  濃厚さ:5  総合:5−


「さつまの海」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
ポイント:大海酒造

 瓶からはアルコール感の強い、少しフルーツ系の香りがしてくる。大海酒造ということでやはり透明感のある作りとなっている。香りからの印象と同じく、アルコール感が強く感じられるが、透明感の中にほのかな甘さ・果実感を出しているのは大海酒造独特と言える。「さつまの海」も「海」と同じく甘さが強調された焼酎であるが、
「海」とは甘みの種類が少し違う。「海」は優しく口の中に広がる甘みであるのに対し、「さつまの海」は舌の奥や喉に残る甘みである。これは甘さの中に苦味があるために舌の奥で感じる事が多い(雑学ですが苦味は舌の奥で感じ、甘みは舌の先端で感じます。)為と思われる。 大海酒造の中では苦味が最も強調された(といっても軽く)、甘みのある焼酎であると感じられる。
◆評価
 甘み:3  芋の香り:2  アルコールの香り:4  味の深み:2+
  フルーティー:3+  濃厚さ:3  総合:3+


「にごり芋・無濾過(むろか)」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、無濾過

 「にごり」芋焼酎は今回で二本目となる。以前、「松露 うすにごり」を飲んでいるが、今回も同様、栓を開けると重甘い香りがしてきた。今回の焼酎の瓶は透明であった為、うっすらと濁っているのがすぐに解った。濁り焼酎といってもグラスに入れてしまうと濁りが解らない為、瓶が透明になることにより濁りの存在感がとても感じられた。飲んでみると「にごり」の甘さだと思うのだが、その独特な甘みが鼻に抜けていく。「松露 うすにごり」はベースとなる「松露」が濃厚な少し癖のある(良い意味で)焼酎であったため、とても重厚な飲みごたえのある焼酎であった。今回のものはベースがあっさりしているためか?とても飲みやすい。 そのため、今回この焼酎を飲んでいると「にごり」の甘さ、風味、味などをしっかりと味わうことができる「にごり」を新鮮に感じることができる焼酎だと思った。 そう思って飲むと今までの焼酎とは違う奥深さが感じられとても良い。この焼酎を飲むときは必ず家内も「少し飲ませて!」と言ってくる。自分ではあまり思わなかったが、実は女性好みなのか?という感じもある(家内の舌が徐々に芋に慣れてきているのかも?)。
◆評価
 甘み:5  芋の香り:4  アルコールの香り:3  味の深み:5
  フルーティー:1  濃厚さ:5  総合:4



「一升五百文(いっしょうごひゃくもん)」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、黒麹

 香りを嗅いだとき、濃厚なウイスキー風の芳醇な香りがしてくる。「燃島」もこのような香りがしたが、それよりも芋らしさを残している感じである。飲んでみると、ビターな重みのある芳醇な風味が飲んだ瞬間、パァッと喉の奥から鼻にかけて漂っていく。そして、舌に十二分にまとわりついてくる。「燃島」は果実感や甘みの強いビターな焼酎であったが、この焼酎は甘みが少なく、よりビター感の強い仕上がりとなっている。ビターな芋焼酎=(イコール)「一升五百文」といっても過言ではないかもしれない。まっこと美味しい〜。
◆評価
 甘み:2−  芋の香り:5  アルコールの香り:3  味の深み:5
  フルーティー:3−  濃厚さ:5  総合:4+



「鉄幹(てっかん)・黒」
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、古式カメ仕込み、杜氏歴65年の地杜氏・杉園道夫、黒麹

 「鉄幹」の黒麹バージョンが登場したということで早速飲んでみた。香りはまさしく「鉄幹」。飲んだ風味も「鉄幹」を彷彿させるほどベースは似ている。似ているというのは「鉄幹だから当然だろう!!」って感じだが、同じ銘柄の焼酎で麹が違うものは、今のところ(経験不足で)まだ飲んだことがないため、新鮮に感じた。ただ、大海酒造の「鯨のボトル」で黄金千貫と紫芋のバージョンを飲んだが、この時は芋が違うため全く違う種類の焼酎に仕上がっていた。話を戻して、「鉄幹」の黒麹のものは、通常の物と比べて味や香りが深くなっており、ビターさがでてきた。通常の物は少し辛口のキレのある感じであったが、黒麹の物は全てのベースが濃いくなった感じである。
 ハッキリ言って以前の物と黒麹の物の値段が変わらないのは良いのだろうか?と思う。黒麹ってうまい!!
◆評価
 甘み:4−  芋の香り:4+  アルコールの香り:3  味の深み:4
  フルーティー:1+  濃厚さ:5  総合:5(値段と味で文句なし5)



「黒瀬(くろせ」
鹿児島酒造(鹿児島県阿久根市)
@飲んだ感想
ポイント:鹿児島酒造、黄金千貫、米麹、原酒を−5℃まで冷却

 焼き芋焼酎ということでいつも通り香りを嗅いでみた。「う〜ん。いつもの芋焼酎の香り・・・!あれ?焼き芋って感じではないな!!飲んだら焼き芋の感じがあるのか?」という感じ。ここで勘違いしていたのが、焼き芋焼酎って焼き芋の味がするのだろうな?なんて思って飲んだので第一印象との誤差をとても感じた。冷静に考えると、普通の芋焼酎だって芋の味がダイレクトにするものではないのに、焼き芋を使っているからって焼き芋の味がそのままするわけがないだろう!!ってな感じです。 そんなことがあり、飲んでみると最初にやはり少し香ばしい風味がしてくる。そして深い重さのある甘みが口の中に広がっていく。この辺りが焼かないと出ない味(甘さ)なんだなぁ〜!っと考えさされる。とにかく普通の蒸した芋とは全く違う味である。表現が適切であるかどうかは解らないが、この焼酎は少し成分の粒子が粗いかなって感じがする。通常の芋焼酎はいくら濃いい系のものであっても、サラッと飲める。しかし、この焼酎は少し口の中に残る感じがある。でもこれが焼き芋のひと味変わった風味をさらに楽しめる要因となっている感じがして面白い。とにかく面白くておいしい焼酎である。
◆評価
 甘み:5(深い)  芋の香り:4+  アルコールの香り:1+  味の深み:5
  フルーティー:1  濃厚さ:5  総合:4+



「海王(かいおう」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
ポイント:大海酒造、温泉水「寿鶴」、米麹

 大海酒造の焼酎ということで、これはまた透明感のある焼酎だろうと思っていた。瓶を開けると「アレ?濃いい?」と?マークが・・・。飲んでみるとやはり濃いい。とは言っても喉ごしはとても良い。これぞ温泉水「寿鶴」による喉ごしの良さ?と思う。ただ、喉を通っていくときにアルコール感が強いためか、喉にピリッと刺激がある。
濃いいと思うのは芋の香りが濃厚な感じで、それでいて喉ごしスッキリ!!矛盾するような感じであるが、これを見事にやってのけるのはさすが!である。フルーティーさも少しあるが、飲んでいるとだんだん甘みを感じてくる。一升が残り少なくなってきたが、飲んでいるとなかなか味が深くて文章としては味が定まらなくて書きにくい。飲むごとに味の深みが感じられる。「時間差攻撃や!!」飲みながら書いているので何となくこんな言葉が頭に出てきたので書いてみた。本当に様々な種類の飲みやすい系の焼酎を作る酒造だと思う。味が深く、とっても考えさされた焼酎であった。
◆評価
 甘み:3〜4  芋の香り:4  アルコールの香り:4+  味の深み:5
  フルーティー:2+  濃厚さ:3  総合:3+〜4−(時間差攻撃のためよく解らず)


「燃島(もえじま)」
萬世酒造(鹿児島県加世田市)
@飲んだ感想
ポイント:萬世酒造、どんぶり仕込み、黄金千貫使用、黄色麹・白麹、自社酵母、常圧蒸留、杜氏:片平 満喜男

 この焼酎の瓶から香ってくる香りは格別である。ウイスキーを思わせるほど芳醇な香りが漂ってくる。まず一口飲んでみると、いつもは「どの系統の味かな?」なんてことを考えながら飲み始めるが、この焼酎は違った。「うまい、お前これ飲んでみぃ!!」思わず家内に大きな声で言ってしまった。芋を純粋に出したというよりは、最初に感じたウイスキー風の装飾させたような感がある。味は至って濃厚。しかし、1つの味というよりは2つ3つの味が口の中に広がってくる。濃厚な果実感と甘み、そしてビターな味が舌全体で感じられ、口いっぱいにこの芳醇さを感じながら飲むことができる特別な焼酎と言った感じがする。これは聞き慣れぬ「どんぶり仕込み」と「白麹と黄麹」の2つの麹が使われていることによりできるワザなのかもしれない。そのため、何度飲んでも本当に味わって飲めるインパクトのある焼酎である。もう一本注文しようかと思ったときにはもう売り切れだったので残念であった。
◆評価
 甘み:5  香り:5  アルコールの香り:3  味の深み:5
  フルーティー:5  濃厚さ:5  総合:5



「海(うみ)」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
ポイント:大海酒造、「海」専用の麹、温泉水「寿鶴」

 香りは大海酒造の焼酎ということで、予想通り透明感のある柔らかなほんのり甘い香りがしてくる。芋焼酎初心者や女性が飲みやすいと言うこともあって、スッと舌を滑るようにして喉を通っていく。これまでにない甘みをうまく引き出した焼酎であり、舌先にこの甘さを優しく感じ、舌全体へまとわりつく様にこのうまさを楽しむことができる。この焼酎の面白いのは、この甘みが他に類を見ない不思議な甘さを出していることである。こういう場合、「文章では表現できない。是非飲んでみましょ〜!」ってな表現になるんで難しいもんです。飲んだときの芋臭さは見事なまでに消されている。芋臭さの強い焼酎が好きな自分としても、これだけは特別扱いでとても良いといった感じである。「良い」というよりこれは「好き」。
◆評価
 甘み:4+  芋の香り:1  アルコールの香り:2  味の深み:3+
  フルーティー:2  濃厚さ:2−  総合:4



「松露(しょうろ)」
松露酒造(宮崎県串間市)
@飲んだ感想
ポイント:松露酒造、甘藷、米麹
 
 香りはアルコールが強い。飲んでみると今まで飲んだ芋焼酎とは風味が変わっている。芋とは少し違うような?この「松露」独特の風味がしてくる。この風味を言葉で表現したいがなかなか難しい。ラベルを見てみると聞き慣れぬ、どう読んでいいのかも解らない「甘藷」という文字が見られる。これがこの独特な風味を出しているのだと思うが、これは本当に個性的だ。アルコールの強い感じを受けるが、風味と甘みも強いため総合されて濃厚な仕上がりとなっている。レギュラー焼酎として「鉄幹」と比較すると、「鉄幹」は洗練されたキレのある深みのある焼酎であるのに対し、「松露」は濃厚などっしりとした感じの焼酎である。 レギュラー焼酎としてはもしかすると一番濃厚な焼酎ではないであろうか。
◆評価
 甘み:5  香り:4−  アルコールの香り:3  味の深み:3−
  フルーティー:2  濃厚さ:5  総合:4−



「松露うすにごり」
松露酒造(宮崎県串間市)
@飲んだ感想
ポイント:松露酒造、黄金千貫、常圧蒸留
 
 「松露」の薄濁りということもあって、ベースは完全に「松露」。ただ、「うすにごり」というだけあって、「松露」の香りに何か重甘い純粋でない香りがしてくる。飲むと印象が「松露」とは全く異なる。とても甘さが強い。多分薄濁りの分がこの甘さとなっているのであろう。その他のベースは全くレギュラーの「松露」と同じである。ただ、この甘さがあまりに重いため、レギュラーの「松露」よりもさらに重厚な仕上がりとなっている。これはかなり甘口の焼酎のため、好き嫌いが分かれるところである。
 やはり蒸留されている焼酎であるため、「うすにごり」といってもグラスに注ぐとあまり濁りは解らない。グラスに入れて見ても「にごり」のことを言わなければ多分解らないだろう。個人的には甘さが重くて苦手な感があるが、「にごり」焼酎は数少ない為、話題作りにはもってこいである。
◆評価
 甘み:5  香り:4−  アルコールの香り:3+  味の深み:3
  フルーティー:3  濃厚さ:5  総合:4



「月の中」
岩倉酒造場(宮崎県西都市)
@飲んだ感想
 瓶の栓を抜いたとき、少し重めの芋の香りがしてくる。しかし、決して臭くなく、「さつまげんち」を少し薄くしたようないい香りである。ロックで飲んでみた。まず一口飲むとすぐにはよくわからない。まだ芋焼酎に飲み慣れてないせいなのか?すっと口の中に入っていった後に、口の中に香りが立ちこめてくる。その時感じたのが、まず最初に直感した「さつまげんち」の味である。しかし、「さつまげんち」と比べて味・甘みともに少しばかり少ない感じがした。悪い表現でいえば「薄い」感じである。しかし、これはすぐには味が解らないだけで、しっかりと感じながら飲むと甘みを中心とした味と香りがしっかりと味わえてくる。「これは不思議な焼酎だ!!」としみじみ感じる。「さつまげんち」と同様芋焼酎らいしい焼酎だと思うが、解りやすく言えば「さつまげんち」は直球型、「月の中」はスローカーブと言ったところだろう(自分的には解りやすい表現である)。

 文章的に表現すれば、「薄い」と最初に書いたが、自分的に適切な表現が思いついた。「透明」という言葉である。「薄い」とすれば誤解があるが、「透明」な素朴な深さのある焼酎であるということが一番適切な表現であろう。「透明」な中に味と甘みをしっかりと残しているところがとてもいい。このような特徴の焼酎のため、味わいながら飲まない人にはあまり進めない方がいいように思われる。
◆評価
 甘み:3〜4  香り:3  アルコールの香り:2  味の深み:3+〜4
  フルーティー:3  濃厚さ:3  芋臭さ:3−  総合:3+〜4−
      ※この焼酎は点数が特につけにくい。でも、おもしろい。



「海 童」
濱田酒造(鹿児島県串木野市)

@飲んだ感想
 いつも通り瓶の栓を抜いたときの香りを嗅いでみた。典型的な芋の香りという表現が一番合うように思われ、それに少しアルコールの香りが混ざっている香りである。コップに入れると香りは薄く、飲んでみるとフルーティーさとアルコール感が目立った味となっている。芋の奥深さというよりは、このフルーティーな甘さの奥深さがある。アルコールが少し目立つためか?(「白玉の露」よりはアルコールの香りはマイルドである。)口に含んでいるときはフルーティー、そして喉ごしは少しピリッとした喉ごしである。安い割には上品な味わいであるように思われる。さすがは2002年のbP焼酎と言われることはある。しかし、この値段での話であり、印象深く今後思い出すようなことはあるのだろうか?とも思う。
◆評価
 甘み:4−  香り:3+  アルコールの香り:3+   味の深み: 3+
  フルーティー:4−  濃厚さ:2   芋臭さ:2+   総合:3+



「白玉の露」
白玉醸造(鹿児島県大根占町)
@飲んだ感想
 香りはフルーティーな甘さが際だった感じであり、さすがは「魔王」を生み出した白玉酒造のレギュラー焼酎といったところである。飲んでみるとアルコールの香りがかなり強い。これまでに飲んできた芋焼酎の中では一番アルコールの香りが目立つのではないであろうか?しかし、このアルコールの鼻を抜けていく感じがフルーティーさをさらに強調させてくれるように思われる。「魔王」のフルーティーさが出ていると言えば言い過ぎになるが、「魔王」と同様芋臭さのないように仕上がっている。自分としては、芋の濃厚な味わいが好きなため、この手の好きな人にはお勧めできない。しかし、1600円代の焼酎とすれば、かなりレベルの高い焼酎であると思われる。さすがである。
◆評価
 甘み:4   香り:3+   アルコールの香り:5   味の深み:3+
 フルーティー:4   濃厚さ:2   芋臭さ:1   総合:4−



「魔 王」
白玉醸造(鹿児島県大根占町)
@飲んだ感想
 瓶から香ってくるのは芋焼酎とは思えないほどフルーティーな、甘みを伴った香りを醸し出している。グラスに入れるとほとんど香りはない。ほのかに甘い香りがするのみである。味はというと、「魔王って芋焼酎・・・だよな〜」って感じが第一印象。だって、芋の香りが全然ないもんな〜!「白玉の露」の時に感じたフルーティーさが深くなった感じで、かなり飲みやすい。「すごい」と思うのが、フルーティーな上に味が深いと言うことだろう。濃厚という表現は合わない。とにかく深いのである。こりゃ!うまい!!
 「白玉の露」の時にも感じたが、フルーティー系の芋焼酎はアルコールの香りがこのフルーティーさをより良く感じさせるものにしていると思う。そう考えると、「白玉の露」はアルコールがフルーティーさを強調しており、「魔王」はフルーティーさを協調させているような印象を受ける。
確かに本当においしい焼酎であるが、オークション価格の8000円や10000円で飲むのなら、他にもうまい焼酎はある、という感じである。
◆評価
 甘み:5   香り:2−   アルコールの香り:2   味の深み:4
 フルーティー:5   濃厚さ:3   芋臭さ:0   総合:フルーティー系ということで5



「蘭」
黄金酒造(鹿児島県国分市)

@飲んだ感想
 「蘭」は芋だけで造られた本格焼酎です。蘭の花を思わせる甘いフルーティーな香りと芋焼酎独自のうまさ、とラベルに貼られてある。栓を開けてビックリ。「何じゃ!この臭いは!!」と誰もが思うだろう。これは別に変な意味で言っているのではない。ただ、ラベルに書かれているフルーティーという表現は、最初に嗅いだ香りでは濃いすぎて解らなかった。慣れてくるとフルーティーと言う感じはするが、とっ〜ても南国的なフルーティーと言った感じである。
 かなりインパクトが強かったが、とりあえず飲んでみることにした。「うぁっ!!くっさ〜!」。まず最初に感じたのはこの感じ。とにかく、この焼酎を最初から「うまい」と飲む人はいないでしょ〜!!といった感じだ。しかし、舌が慣れてくると感じてくる味が異なってくる。これは、あまりにも濃いすぎるためだと思われる。実際、最初は「青豆を半生で食べている香り」だったのが、今はこんな感じをすることは一切なく、すごく深すぎるほど深いフルーティーさと甘さを兼ね備えている。芋麹を使っているため、これが本当の芋焼酎の味だと思うのであるが、あまりにも普通の芋焼酎とギャップがあるため、芋焼酎の味とは感じない感もある。
 でも、一言で言えば濃いいマッタリしたものを好まない人は絶対ダメでしょう。自分としてもこのマッタリは少し苦手なため、この後にはアッサリ系焼酎を飲みますねェ〜。


 ◆追伸、上記の文章を書いたときよりさらにこの焼酎が飲みやすくなっている。一本飲み終わるときにはまた印象が違うでしょう。これは一度飲んで自分で確かめることが必要でしょう
◆評価
 甘み:4   香り:5   アルコールの香り:2   味の深み:5
 フルーティー:4   濃厚さ:5   芋臭さ:5?   総合:4+



「磨千貫」
本坊酒造津貫会限定焼酎
(鹿児島県鹿児島市)
@飲んだ感想
ポイント:黒麹、カメ仕込み、手造り、黄金千貫の中心部分を使用、本坊酒造

 飲む前に「磨千貫」は皮を剥いて作っているということを知り、さぞかしフルーティーな味だろうと想像がつくとともに、「魔王」の様な感じだろうな?という第1印象があった。
 香りを嗅いだ瞬間、フルーティーさを主とした香りがしてくる。飲んでみると「魔王」とは全く違った味である。「魔王」は限りなくフルーティーさを強調させたものであるのに対して、「磨千貫」はフルーティーな中に芋の風味を盛り込んでいる感じである。芋の風味が甘みとなり飲んだ瞬間、口の中に立ちこめるようにそれが広がっていく。濃厚とか深いとかの表現ではなく、適切な表現はラベルの裏の説明書きにもあるが「芳醇」という感じである。この「芳醇」さが何とも表現しにくいコクを生み出している。さすが福山雅治御用達の本坊酒造の焼酎。フルーティー系よりも濃いい系の好きな私としても、この焼酎は何か深さを感じてとても良かった。
◆評価
 甘み:4+   香り:4+   アルコールの香り:2   味の深み:5
 フルーティー:4+   濃厚さ:5−   芋臭さ:2−   総合:5−



「くじらのボトル」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
ポイント:黄金千貫、米麹、大海酒造

 まず香りを嗅いでみると、芋焼酎らしい香りがしっかりと感じられる。しかし、飲んでみると不思議でその香りは気にならず、かなり透明感の強い感じに仕上がっている。アルコール感は飲んだときにあるが、これは本当に「おいしい水」っていう感じ。ついつい飲み過ぎてしまうので気をつけないといけない。「おいしい水」というのは、少し誤解を招くかもしれないが、透明感の中に味わい深いもの(甘みなどではなく芋の風味)がある。自分としては最初の印象に感じた芋の香りで、芋の味の濃い焼酎と思って飲んだため少し残念な気がするが、これも人により好き嫌いがあるため評価が分かれるところであろう。
 今まで飲んできた焼酎では一番抵抗なく飲める芋焼酎であるとは思う。とにかく表現が難しい焼酎である。
◆評価
 甘み:2   香り:3   アルコールの香り:2+   味の深み:3
 フルーティー:2−   濃厚さ:2   芋臭さ:2+   総合:3


「くじらのボトル綾紫・黒麹」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
≪2006年4月のファイル≫
ポイント:大海酒造、紫芋、黒麹

 香りは白麹の「くじら」とは異なりクリームのような感じは無く、紫芋の香りをベースとした酸味のあるほのかに黒い香りがしてくる。ストレートで飲むとアルコール臭と黒麹のビターなコクが強く、紫芋を感じることは難しい。ロックにするとさすがに黒麹のスモーキーな風味は押さえられるが、それでも紫芋の個性は息を潜めているようである。

 湯割りにすると息を潜めていた紫芋のクリーミーな甘みが湯割りの柔らかさとともに感じられる。久しぶりに湯割りに合う焼酎を見つけたと思う。
◆評価
 甘み:3+   香り:3+   アルコール刺激:4   味の深み:4
 フルーティー:2   濃厚さ:3   芋らしさ:3  芋臭さ:1   総合:4−


「くじらのボトル綾紫」
大海酒造(鹿児島県鹿屋市)
@飲んだ感想
≪2006年4月のファイル≫
ポイント:大海酒造、紫芋、白麹

 香りは紫芋のクリームのような非常にまろやかな香りである。飲んでみると、紫芋独特の風味が何の癖もなく楽しめる。この「何の癖もなく」というのが良いところで、特にストレートで飲んでいても口の中でゆったりと紫芋のコクを感じながら飲むことができ、後味も渋みなどを残すことはない。ロックにすると普通はストレートよりも紫芋の風味は薄まると思われるが、この焼酎は違っている。紫芋の風味に優しさのある甘さが強調され、美味しさ倍増である。この酒造は非常に口当たりの良い透明感のある焼酎を造るため、「紫芋を焼酎にするとこんな味になる」という自分の紫芋焼酎のベースとなるのがこの一本である。
◆評価
 甘み:5   香り:4+   アルコール刺激:2   味の深み:5
 フルーティー:2   濃厚さ:3   芋らしさ:5  芋臭さ:1   総合:5

≪2003年1月のファイル≫
ポイント:紫芋、米麹、大海酒造

 栓を抜いて香りを嗅いだとき、思わずニヤッとしてしまった。何の芋かを記載していなくても紫芋と解るような香りである。飲んでみるとフルーティーではないが甘みが強く感じられ、飲んだ後に舌に甘さと紫芋の風味が残る。特に紫芋の風味に関しては舌の奥から鼻にかけて登ってくるような余韻を強く感じる。大海酒造は透明感のある大変飲みやすい焼酎を作るが、その透明感のある焼酎であるがため紫芋の風味を強く演出することができているのだと思われる。
 「鯨のボトル」(黄金千貫)と比べてみると透明感の強い仕上がりとなっているのは変わりはないが、味は全く違う焼酎に仕上がっている。先にも書いているが甘みと芋の風味が強いのである。黄金千貫の時はただ透明感が強い、といった印象であるが、この焼酎はこの辺が強調されている。アルコール感は少し強くなっているような感じがするが、それでも透明感は強い。同じ焼酎の銘柄で芋の種類を変えているものは少ないため、今回この焼酎を飲んで芋の種類で全く別の焼酎になってしまうということを感じ驚いた。
◆評価
 甘み:4−   香り:3+   アルコールの香り:2+   味の深み:3
 フルーティー:3   濃厚さ:2+   芋臭さ:3+   総合:3+


「紫 美」
雲海酒造新屋記念蔵
(鹿児島県出水市)
(メーカー終売)
@飲んだ感想
ポイント:かめ壺仕込み、米麹、名水・紫美、伝統的な麹室にて麹作り、醗酵蔵に住みついた家付酵母を利用、木製蒸留器を使用

 焼酎の作り方と味の関係についてはよくわからないが、どうやら自分的に「昔ながらのカメ壺仕込み」という味が好きなことに気が付いた。この貯蔵法によるものかどうかは解らないが、今回「紫美」の後のラベルを見たとき、濃厚な芋の味が楽しめるだろうと思っていた。
 瓶を開けて香ってくるのは期待通りの香り、飲んでみても芋の濃厚な味である。しかし、濃厚であるがとても飲みやすい。この焼酎は「紫美」という名の由来にもなる「名水・紫美」を使用している。これまでいくらか名水を使用した焼酎を飲んできたが、名水を使用すると何か飲みやすくなる様な印象を受ける。全然関係ないことかもしれないが、自分の印象はそうである。自分としては「ガツン」とくる芋焼酎が好きなため、名水使用=(イコール)マイルドという印象が頭にあるため、少し残念な感じもする。しかし、マイルドといっても飲んだ瞬間に芋の香りがパァ〜っと広がる感じで、その時に甘みが舌にからみつく。喉ごしは少し辛口な感じはするが、口の中に入っている内は甘みがとても強調され、いろいろな複合された味わいを感じさせる焼酎である。いろいろな焼酎飲んでいるので、家には種類の違う焼酎を常時4本置いている。気分により好きな焼酎を飲むことにしているが、今回購入した焼酎の中で「紫美」がまず最初になくなってしまった。均等に飲もうとしているのであるが、手を伸ばしてしまうのがこの焼酎ということだと思うため、これは自分としては「大当たり」といった感じである。
◆評価
 甘み:4+   香り:4   アルコールの香り:2+   味の深み:4+
 フルーティー:3+   濃厚さ:4   芋臭さ:4   総合:4+



「鉄 幹」
オガタマ酒造(鹿児島県川内市)
@飲んだ感想
ポイント:オガタマ酒造、古式カメ仕込み、杜氏歴65年の地杜氏・杉園道夫が丹精込めて育て上げた。

 香りはまさしく芋焼酎という香りである。飲んでみると芋の甘い香りがパッと口の中全体に広がる。フルーティーなどという最近の表現はまったく合わない。昔ながらの頑固な味といった表現が一番合うと思われる。
 驚かされるのは、2000円という値段で良くこの味の深みが出せるものだということである。しかし、この深さに力強さが感じられる。力強さという表現は解りにくいかもしれないが、飲むときに喉の奥にグッと少し抵抗感を感じる。飲んだ瞬間に喉の奥でのアルコール感が強いために、この感じが出てくるのかもしれない。
 昔の芋焼酎のことはよく解らないが、とにかく昔ながらの芋焼酎という印象を強く受ける焼酎である。深く考えさされる焼酎ではなく、直球型の「俺はこんな味じゃ〜!」ッて言う感じの焼酎である。個人的に芋の良さがしっかり出ていて良い焼酎と言うことしか言えない。値段と味のバランスがとても良い。というより、この味でこの値段はチョット安いでしょう。洗練された味ですね。
◆評価
 甘み:4−   香り:4+   アルコールの香り:3   味の深み:3+
 フルーティー:1+   濃厚さ:4   総合:4+   自分の評価値段  2200円

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